感染力の強い新型白癬菌が日本上陸

白癬菌についての基礎知識

2001年ごろからそれまで日本になかった新型の水虫が海外から入ってきました。それは「トリコフィトン・トンズランス」と呼ばれる菌です。

それまで日本にいた水虫菌よりも感染力が強く、柔道やレスリングなどの格闘技選手の間で広がっているのが特徴です。海外で外国人選手と試合をする中で感染が広がったのだと考えられています。

トリコフィトン・トンザランスによる水虫の症状は、放っておくと自然に回復しておさまってしまうため、「もう治ったんだ!」と勘違いしがちです。症状は比較的軽いのですが、感染力が強いため皮膚の中では菌が増殖を繰り返しています。そうして自覚症状がないまま練習や試合会場などでどんどん菌をばらまいて感染を広げてしまうのです。

また、新型の水虫のためにただの湿疹と誤診してしまうケースがあるので気をつけなければいけません。湿疹の治療に使われることの多いステロイド剤は、使い続けていると水虫の症状を悪化させてしまうことが考えられます。きちんとした真菌検査もしないまま治療を始めようとする場合は、別の皮膚科を受診することをおススメします。

柔道やレスリングなど格闘系スポーツ選手は、トレーニングや試合の後は入念にシャワーを浴びるようにした方がいいでしょう。また、抗真菌剤を含んだシャンプーの使用も勧められています。

家族に格闘系のスポーツをしている方がいる場合、特にお互い注意しあって、怪しい症状があれば早めに皮膚科を受信するようにするといいでしょう。

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